分析計画書を作ってみよう

先日、とある友人のイベントをボランティアで手伝っていまして、資料なんかを作成していました。こういうのって、仕事としてうけたら、本当はそこそこの金額を請求しなくてはいけませんが(笑)、まぁ無料で手伝っています。
僕は、先日惜しまれながらも亡くなった、元任天堂社長の岩田氏の逸話が好きです。彼は、糸井重里さんのウェブサイトが立ち上がる時に、ボランティアで床にはいつくばってLAN配線をしたそうです。その時、彼は(任天堂ではないですが)社長です。でも同時に糸井さんの友人なんですよね。仕事というのは、金銭のやり取りが発生するものになっていますが、別の側面として奉仕や暇つぶし、楽しみといった性格も持つものだとも思います。そんな原点を忘れなければ、より人生の幅も広がると考えています。

課題

■分析計画書を作ってみよう

今回はアクセス解析を行う前に考える練習として、簡単な計画書を作ってみましょう。とはいえ、難しいものではなく、すぐにできるように、下記に質問項目を作ってみました。ぜひトライしてみてください。

  • Q1.あなたのサイト上の課題を一つ選んでください。
  • Q2.Q1の成果を計測するために、自社サイト内のどんなデータを定期的にモニタリングすべきでしょうか?
  • Q3. Q1の課題を解決するために、サイトのどこに何をすべきだと思いますか?
  • Q4. Q3の施策の精度をあげるヒントを得られそうなデータを既に持っていますか?
  • Q5. Q3の施策の精度をあげるヒントを得られそうなデータはサイト外部にもないでしょうか?
  • Q6. Q3の精度をあげるために、もっと取得しておいた方がよいデータはないでしょうか?

はじめに

6月20日に東京で開催されたCSS Niteの「ウェブマスターの棚卸し」セミナー。関係者は事前アンケートを見ることができるのですが、その時に最も関心が高かったのが「アクセス解析」で、約3割の方が興味を持たれていました。

一方、これだけメディアが情報を発信し、ノウハウや良質の情報も世の中にあふれているにも関わらず、なかなかアクセス解析に関する疑問や悩みはなくなりません。むしろ、複雑化しているようにも思えます。

なぜ、アクセス解析は興味を持たれるのに、問題が一向に解決しないのでしょうか。
それは、そもそも難しいと思われ過ぎているから。更にデータに関して情報過多すぎるからだと考えています。

アクセス解析というのは、考え方をシンプルにすれば、誰にでも使えるものだと考えています。

そこで、今回はそのとっかかりに役立つ、分析計画書を作成してみるお題を出してみました。

しかし、上級課題だったためか、はたまたやはり難しいと思われたためか、回答してくれた方は3人だけと少々さみしい結果になりました。以下、みなさんの回答をみながら、また誤解を解きながら解説していきましょう。

みなさんの回答

以下、みなさんの回答を順番にご紹介します。

【銅】Aさん

Q1.あなたのサイト上の課題を一つ選んでください。

オーガニック検索の成約率を半年間で2倍にしたい。

Q2.Q1の成果を計測するために、自社サイト内のどんなデータを定期的にモニタリングすべきでしょうか?

オーガニック検索からの成約率

Q3.Q1の課題を解決するために、サイトのどこに何をすべきだと思いますか?

商品ページのコピーやランディングの構成を変えてA/Bテスト

Q4.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータを既に持っていますか?

オーガニック検索からの成約率が高い類似商品

Q5.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータはサイト外部にもないでしょうか?

同業種の成約率が高そうなサイトを調べる

Q6.Q3の精度をあげるために、もっと取得しておいた方がよいデータはないでしょうか?         

検索キーワード事の成約率

Aさんは、オーガニック検索の成約率を2倍にしたいということですね。

その観点として、Q4,Q5のように“競合を調べる“という視点はとても良いと思います。競合の良いところを発見できれば、真似すればよいですからね。

一点、Q6の回答は、キーワードごとの成約率でしたが、これはQ2の回答と同じデータですね。全体の観点は良かったのですが、もう一歩踏み込みがほしいところだったので、銅といたしました。

【銀】Bさん

Q1.あなたのサイト上の課題を一つ選んでください。

本店サイト内での平均注文個数を年度末までに(あと5ヶ月)1.3倍にする

Q2.Q1の成果を計測するために、自社サイト内のどんなデータを定期的にモニタリングすべきでしょうか?

トランザクション数(購入数)
固有の購入数

Q3.Q1の課題を解決するために、サイトのどこに何をすべきだと思いますか?

流入の多いキーワードをベースにLPの作成
Thank youページの見直し
商品ページ内の関連商品の見直し

Q4.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータを既に持っていますか?

売れ筋商品・カテゴリー・ブランドの販売枚数データ

Q5.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータはサイト外部にもないでしょうか?

同業種でネット販売が好調なサイトを調べる
B2Bの卸先様からお話を伺う

Q6.Q3の精度をあげるために、もっと取得しておいた方がよいデータはないでしょうか?

売れ行きの良い商品ページ内のデータ
ここのところがちょっと曖昧で、正直どんなデータを見れば良いのか明確にわかっていません!

Bさんも、全体の観点は素晴らしいのですが、Q6の「追加で取得すべきデータ」というところで迷われたようですね。ただ、おっしゃるように「売れ行きの良い商品ページのデータ」を知ることができれば、「売れ行きが悪いページ」との差がわかるので、より有効なデータだと思います。

【金】Cさん

Q1.あなたのサイト上の課題を一つ選んでください

コンバージョン率が昨年よりも低下していることが課題
2015年12月20日までにコンバージョン率を昨年の1.3倍にする

Q2.Q1の成果を計測するために、自社サイト内のどんなデータを定期的にモニタリングすべきでしょうか?

eコマースコンバージョン率

Q3.Q1の課題を解決するために、サイトのどこに何をすべきだと思いますか?

商品詳細ページのABテスト
ログインページのABテスト
注文入力フォームのABテスト
(PC、スマホ両方)

Q4.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータを既に持っていますか?

変更前のいままでのデータ(数年前にリニューアルしているので)
ヒートマップデータ

Q5.Q3の施策の精度をあげるヒントを得れそうなデータはサイト外部にもないでしょうか?

売れている他社サイトをチェックし、自社と比較する
ネットにおちている成功事例を調べる
同業者に聞く
コンサル様に聞く

Q6.Q3の精度をあげるために、もっと取得しておいた方がよいデータはないでしょうか?

ヒートマップ
検索順位データ

Cさんは、Q3に列挙した実業務を意識している素晴らしい回答だと思います。

Q6の、追加で取得したいデータに「ヒートマップ」とあります。これはGoogleアナリティクスに囚われているとなかなか出てこない回答ですね。確かにABテストを行うときには、ヒートマップは有効なデータが取得できます。

Cさんは非常にフラットな視点でデータについて考えてくれたので、金としました。

講師の回答

今回の課題は、Q1〜Q6まで個別性が高いので、講師の回答では冒頭でも触れましたように「アクセス解析は難しくない、本当は誰でもデータ活用はできる」という点をしっかりお伝えしたいと思います。

なぜ多くの人がアクセス解析を課題だと感じてしまうのか?

なぜ、多くの人がアクセス解析を課題だと感じてしまうのでしょうか。

その理由の多くが「どのデータを見ればよいのかわからない」という悩みにたどり着いているような気がします。

しかし、そもそもアクセス解析とは、データを見る行為ではなく、顧客を観察し、分析する行為です。

この「顧客」という言葉を忘れ、どのデータを見ればよいかわからないと考えている時は、データを探してしまいます。

そうではなくて、顧客の何を観察できれば問題解決の糸口がつかめるのか?と考える癖をつけると、比較的楽に問題は解決します。

例えば、私がラーメン屋を経営しているとします。その店は流行っていません。ラーメンの味が悪いのかも知れませんし、立地が悪いのかも知れません。この時、顧客の何がわかれば解決の糸口がつかめるでしょうか?

パッと思いつくのは、ラーメンを食べてくれた顧客にアンケートをとることです。もしラーメンが近隣の店よりまずいと教えてもらえれば、味に問題があると気づくことができます。

アクセス解析というと、何やら直感を否定し、数学的な知識やデータを駆使するようなイメージが強いかも知れませんが、決してそうではありません。

ビジネスというのは、顧客が気に入ってくれるか否かだけで成り立っています。

どんなビジネスも、売上は以下のシンプルな式で表されます。

顧客数 × 購入単価 × 購入頻度 = 売上

サイトオーナーがすべきことは、企業理念に基づきながら、この各要素が向上するようにサービスを改善する事だけです。

この時、実店舗ビジネスであれば、顧客の顔色を見ながらサービスを改善できますが、ウェブサイトではそうもいきません。そこで、サイトオーナーは仕方なくGoogleアナリティクスなどのデータを駆使しながら、顧客を分析することになります。

本当は、顧客の顔色や生の声を聞けた方が、よっぽどわかることが多いかも知れません。

今回の課題Q6「サイト改善の精度をあげるために、どんなデータがあればよいか?」という問題で、ヒートマップと答えてくれたCさんを金にしました。ヒートマップは、顧客の画面操作がわかるため、ページ内のどこに問題があるかわかりやすいツールです。

他にも、サイトを改善するならば「家族にページを操作してもらった感想のデータ」という答えでも良かったと思います。
データという言葉にとらわれ過ぎないことが大切だといえます。

なにをもって正しいとするか

さて、このようなお話をすると、「そうはいっても、正しい判断をするためには大量のデータがないといけない」と考える人もいると思います。これは、ひょっとするとマクロとミクロの分析を混同してしまっているかも知れません。

どこに手を打つべきか?のようにマクロ的な判断をする場合には、確かに数値データで確認するのが安全です。

たとえば、人口8人の村にラーメン屋を出店しても、苦戦するのは目に見えています。このような戦略的な判断をする場合には、潜在顧客の人数といった数値データを駆使して判断していきます。

一方で、表面上の数値には問題がないのに、なぜか出店したラーメン屋がはやらない理由については、数値データからだけではわかりません。むしろ顧客の声などから、なにが課題なのかを探るといった哲学的思考が試されます。

つまりアクセス解析というのは、マクロの判断をする場合には数値を使っていき、ミクロの細かい判断をする時には生の声をきく、といった二段構えで取り組むとうまくいきやすいのです。

そして、最も忘れてはいけないのは、僕達の目的は「より少ない手間で効率的にサイトの反応をアップすること」であり、正しさを追求することではないということです。

そうだとすると、アクセス解析の根本問題とは、「ユーザーの何を観察すれば、一番効率的にサイトの反応率アップに役立つのか?」という問題になります。

分析計画書を作る

ユーザーの何を観察すると一番効率が良い?

ユーザーの何を観察すれば一番効率が良いかは、サイトやビジネスによるので一概には言えません。マクロとミクロの両方の視点がいることも多いでしょう。
しかし、とるべき方法というのは一緒です。それが、今回の課題の「分析計画書」を作るということです。一緒にやってみましょう。

STEP1 解決したいサイトの課題と目標、達成期間を決める

最初に、解決したいサイト(もしくはビジネス)の課題を1つ決めます。例えば、成約率が悪いので、半年後に今の1.3倍にする、などですね。

ただ、この時、現実的な目標なのかどうかがわからないという問題があるでしょう。そこで、いくつかインターネット界隈の暗黙の常識についてお伝えしておきます。

  • 日本のインターネット利用人口は約1億人
  • Eコマース利用経験者数は8000万人程度と予想される
  • Eコマース利用者のうちスマートフォン利用者は5千万人程度と予想される
  • 楽天を定期的に利用しているのは3000万人程度と言われている
  • 日本のAmazonプライム会員は300万人程度と言われている
  • 検索順位が1位の場合、そのキーワード検索数の10分の1〜3分の1程度のトラフィックが期待できる
  • 楽天などの大手ECサイトは、独自の検索順位評価をされる傾向がある(つまり抜けない事が多い)
  • BtoCではスマートフォンのアクセス割合が5割に達する事が多く、BtoBでも2,3割程度を占める
  • サイトの直帰率は50%程度が平均
  • 資料請求などの無料商品の成約率は2%程度が平均
  • 1万円未満の商品の成約率は1%程度が平均

上記を目安に考えていくと、だいたい、どのくらいが限界値なのかがわかってきます。あれだけのサイトと商品数をほこる楽天でもEコマース利用者の約30%しか押さえることができていないので、仮にその100分の1の30万人でもかなりすごい数値といえるかも知れません。

もちろん、例外というのはあり、例えば僕のクライアントのサイトで有料商品にも関わらず、成約率が10%を超えているサイトもあります。これは商品が市場の成長期に当たっていて、かつライバルが少ないからで、ほぼユーザーが迷うことなく購入してくれているからです。このように、市場の状況などによっても成約率は変わってきますので、一概には言えないのですが、それでも成約率100%ということはありえないように、ある程度の目安にはなるでしょう。

STEP2 定期的にモニタリングする数値を決める

STEP1で決めた目標を達成するために、モニタリングする数値を決めます。いわゆるKPIの一つになりますね。

STEP3 課題の原因を列挙していく

ここが一番難しいかも知れません。そもそも課題の原因を思いつくならば、さっさと対策を実行できていますよね。

それこそデータから答えを導きだせたら良いのにと思う人も多いでしょう。しかし、先ほどお話したように、流行らない原因を探るには、哲学的思考が必要です。

そこで、あなたの能力をフル活用すべく、一呼吸おいてみましょう。

先ほどお話したように、ビジネスは、顧客がすべての鍵を握っています。では顧客の何が原因で、サイト上の課題が発生しているのでしょうか?顧客の気持ちになって想像してみてください。

ひょっとしたら、給料が下がってしまい、昔ほど商品を買えなくなっているかも知れません。BtoBのサイトならば、会社の中での予算どりが変わって、もう商品が必要なくなっている可能性もあります。競合サイトが魅力的なので、そちらで購入している可能性もあります。

そもそも、あなたのサイトは、誰の何を解決するサイトでしょうか?マーケティングの世界には「断れないオファー」という言葉があります。これは顧客が見逃せない提案をしようという意味です。市場の状態は日々変わっていきますが、いつの時代も、顧客の根本の悩みに応える商品や、どうしても欲しい商品は売れていきます。ぜひ1時間だけ、顧客になりきったつもりでサイトを見てみましょう。

なお、どうしても思いつかない人のために、僕が良く行っている方法を2つお伝えしましょう。

  • 他人に聞く。「もしあなたが◯◯に困っているとしてこのサイトを使ったらどう思う?」と聞く
  • よく似たサービスを展開しているサイトを閲覧する。例えば、学資保険のサイトを運営しているならば、生命保険のサイトを閲覧する。そうすると客観的に顧客が何を求めているか気づくことができる

このようにすると、何が問題で、何をすればよいのかがわかってきます。

STEP4 対策を列挙する

STEP3で課題の原因が推測できたら、その対策を列挙していきます。

これは、アイディア出しなので、ググったり過去の成功事例などをみながら施策を列挙していきましょう。

STEP5 取得すべきデータを決める

STEP4で施策を列挙できたならば、次に、取得すべきデータを決めます。

これは2つの視点で決めます。それは、現在と未来という視点です。

まず現在の視点とは、STEP3の課題を裏付けするデータが既にないか?という視点です。

例えば「今のサイトは信頼感が足りないため申込が少ないのではないか?そこで、動画を加えて信頼感をアップしよう」という施策案が出たとします。

この時、顧客の何を観察すれば、本当に信頼感が足りないと感じているとわかるでしょうか?(ここで、何の“データ”と言っていないことに注意してください。データと言ってしまうと思考停止してしまいます。)

ウェブサイトなので、顧客の顔色を伺うわけにはいきませんが、サイトの導線をみれば、わかるかも知れませんね。

例えば、申込みページと会社概要のページをいったりきたりしている導線をたどっていれば、何か迷っていることがわかるかも知れません。もしくは、ヒートマップを取得していれば、途中まで入力したけれども、申込みボタンの手前で押すのをためらっているなどがわかるかも知れません。

このように、既にあるデータの中に、仮説を裏付けるものがないかどうかを考えます。これが一点目です。

次に、未来の視点です。これは、これから新しく計測をはじめる(トラッキングする)ということです。

具体的には、動画の再生回数を取得したり、動画を再生した人と、再生しない人の申込率を比べることで、動画が申込率アップに有効かどうかのジャッジができるようになります。

STEP6 STEP1〜STEP5を分析計画書草案にまとめ、関係者と相談する

ここまで来たら、あとはSTEP1〜STEP5までを分析計画書草案としてまとめます。これは簡単で構いません。

下記に例をあげておきます。

【分析計画書(草案)】

  • 課題と目的
    サイトの成約率が3年前に比べて落ち込んでいる。
    サイトの成約率を2015年12月までに1.3倍の1.3%まで引き上げる
  • モニタリングする数値
    オーガニック検索からのサイトの成約率
  • 課題の原因
    サイトの信頼感が低い
    競合サイトが台頭してきていて、そちらの方が使い勝手が良い
  • 施策
    商品の信頼感をアップするために動画を導入する
  • 取得すべきデータ
    申込した人の閲覧しているページ遷移
    申込みフォームのヒートマップ
    動画の再生率
    動画を再生した人の申込率

上記をもとに、有識者(エンジニアなど)と相談しながら、施策を外した場合の対策、またどうすればデータを取得できるかといった内容を詰めていきます。この作業では見落としや、良いアイディアをもらうことが目的です。

STEP7 相談結果を分析計画書にまとめる

相談した結果を、最終の分析計画書にまとめます。

この計画書は、関係者全員で合意がとれて内容を思い出せればOKですので、書式は何でも構いません。ワード数枚程度の簡素なもので十分でしょう。

まとめ

多くのアクセス解析のプロが、仮説が重要だと言います。

その理由は、今までみてもらったように、最初に人間が考えることによって、取得すべきデータが決まるからです。

しかし、あまり経験がない場合は、その仮説のたて方がわからないという悩みも多いと思います。そこで今回は、分析計画書を具体的に作成しながら、データについて考える方法をお伝えしました。

文中でもお話しましたが、人間が相手の顔色を伺いながらキャッチする情報量というのは、まだまだコンピューターの及ぶところではありません。そして、ビジネスというのは、そういった人間の高度な判断で、「誰に何を提供するのか?」というサービスを競うものです。

データに関して悩んでしまった時は、ぜひ以下のシンプルな原則を思い出して欲しいと思います。

顧客数 × 購入単価 × 購入頻度 = 売上

そこにデータという文字はひとつもなく、ビジネスはすべて顧客という人間関係が決めていることに気付くと思います。

今月のポイント

アクセス解析とは、顧客を観察し、分析する行為。

データに囚われることなく、「顧客の何を観察すべきか?」と考えよう

分析計画書をつくり、一歩進んだアクセス解析を行おう。

【ウェブ通TIPS】補足

分析計画書というものを始めて聞いた人も多いかも知れませんが、やはりサイトリニューアルを行う時や、本格的にデータ分析に取り組む前には作っておきたい資料です。

なお、本章では簡単な1つの課題と中心に具体例が説明されていますが、当然課題は複数あることもありえます。また、今後の事業戦略がきまっており、そのために何のデータが必要か?という課題もあるでしょう。

どちらにせよ、今回提示されている順序で考えていけば、きっと良い分析計画書が作成できると思います。ぜひトライしてみてください。

最後に、昨今話題の人工知能についても簡単に触れておきます。

人工知能に取り組む際には、人工知能を「自動分類機能」と読み替えると活用方法がわかりやすくなります。

「私達のデータを活用し、どんな分類が自動でできると嬉しいだろうか?」と考えて計画を考えます。 例えば、顧客の行動データから「翌月に購入する確率が高い人」といった自動分類ができれば嬉しいかもしれません。実際にそのような人工知能の活用を行うためには有識者や技術者の力を借りなくてはなりませんし、そもそも人工知能の力を借りなくても既存の分析手法でわかることもありますが、どちらにせよ計画段階において、そもそも人工知能を活用すべきかどうかの議論を進めるには、上記のような言葉の置き換えを使って検討すると、より現実味をおびた計画書を作ることができるでしょう。

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